イブキの短編小説

1000字短編集・素朴な暮らしの欠片を拾う

2021-09-12から1日間の記事一覧

幸せな幸子【短編】

カーテンを開け放った窓からのぞく早朝の空には、居眠りをしている白い三日月が浮かんでいる。幸子は、傍らで彼女を見守る四人の家族の暖かい体温を感じながら、最後の青空を見つめていた。幸子が名前の通り、二人の孫と娘夫婦に囲まれ幸せな最期を迎えるこ…