イブキの短編小説

1000字短編集・素朴な暮らしの欠片を拾う

2021-09-24から1日間の記事一覧

おはようみそ汁【短編】

空気清浄機とエアコンの無機質な作動音も寝静まった街のアパートの一室の中ではやけに大きく響く。寝室で眠る水本さんは、彼の特徴である地響きのような低い声からは想像のつかない小鳥のさえずりのような可愛らしい寝息を規則的にたてていた。家電までいび…